モルグ街のアパートで親子が惨殺されるという事件が勃発した!!!
母親の遺体は、のどを切られ、アパートの中庭に投げ落とされており、
そしてその娘は、暖炉の煙突の中に押し込められていた。
現場で犯人の声を聞いた人々の証言は、スペイン語、
イタリア語、フランス語だった、などと混乱の様相を呈していた。
警察が解決できないこの不可解な事件をオーギュスト・デュパンが、
見事な推理で鮮やかに解き明かす!
※ 本作品は発表時の時代背景により、今日の社会では一般的でなく、
不適切と思われる表現が含まれている箇所がございます。しかし作品の
オリジナル性を最大限に尊重し、当時のまま忠実に再現することを優先いたしました。
エドガー・アラン・ポー(Edgar Allan Poe)
1809年1月19日~1849年10月7日。アメリカ合衆国ボストン市生まれの小説家・詩人。血液型はAB型。1841年に発表された小説『モルグ街の殺人』には探偵のC・オーギュスト・デュパンが登場し、史上初の推理小説と評価されることが多く、その後の推理小説の発展に寄与した。また、ホラー小説の分野でも一時代を代表する作家とみなされている。さらに作品に科学的事実を取り入れる手法はジュール・ヴェルヌによって注目され、近代SF発展の一因ともなった。詩人としては、自らの詩を解説しながら詩の構築を説いた『詩の原理』で、フランスの詩人、ボードレール、ステファヌ・マラルメなどの象徴派の系譜に多大な影響を与えた。ちなみに日本の推理作家、江戸川乱歩の名前は、エドガー・アラン・ポーをもじって付けられたものである。
訳者:佐々木直次郎(ささき・なおじろう)
1901年~1943年。石川県金沢市生まれ。1931年9月より1932年11月にかけて第一書房より刊行された「エドガア・アラン・ポオ小説全集」は、ポーの本格的翻訳として注目された。